はじめに
ADHDとお金は、相性が悪いとよく言われます。
実際、私も本質的にはお金の管理が得な方ではないと思っています。
家計簿は続いたためしがないし(すぐ残高が合わなくなる笑)…
料理が苦手なので、外食やフードデリバリーに頼ってしまい、食費は嵩みがち。
モノをよく失くす/壊すので、買い替えにもお金がかかるし…
過去には、公共料金やケータイ代の滞納、レンタルビデオの延滞などもよくやっていました。
それでも43歳の今、約4,000万円の世帯資産を築くことができています。
ADHDだから、資産形成できない?
いや、そんなことは絶対にないですよ!
ということを、今回の記事でお伝えできればと思っています。
いかにもADHDらしい、お金にまつわる私の失敗
まずは、私がいかにお金の使い方が下手か、どれだけお金を無駄にしてきたかをお話しします。
お小遣いは使い切る子ども
お小遣いは必ず使い切る子どもでした。
「欲しいもののためにお金を貯める」ということができませんでした。
甘いものを我慢できなかったので、お金が入ったらすぐにスーパーへ直行、お菓子を買っていました。
小学校〜高校卒業までずっと、そんな感じ。
今でも私の本質は、子どもの頃と変わっていないと思っています。
大学時代は延滞の女王
一人暮らしを始めてから、公共料金の支払い忘れにより、ガスや電気がよく止まっていました。
映画が好きでよくDVDをレンタルしていましたが、延滞もしょっちゅうで… 延滞料をいくら払ったかわかりません。
仕送りやバイト代は毎月使い切り、「貯金」という概念はありませんでした。
キャッチセールスに捕まって20万円のローン
大学4年生のとき、基礎化粧品のキャッチセールスに捕まりました。
連れて行かれたビルの一角でフェイシャルエステのデモのようなものを受け… そのまま勧められた化粧品セットの購入申込書にサインしました。
20万円のローンで…
全然欲しくなかったのに、断れなかったのです。
入社早々、宗教の勧誘に引っかかる
社会人になって間もない頃、街で手相の勉強中だという女性に声を掛けられました。
練習に付き合って手相を見せたつもりが、「転換期」、「10年に一度、あるかないかの大チャンス」と持ち上げられ…
気づいたらビデオ学習のコースに入会していました… 費用はなんと、7万円!
某宗教団体に入りかけた話【前編】- ADHDの「断れない」問題
100万円のジュエリーを3年ローンで購入
後日その「手相」の女性に誘われて、ジュエリーの展示会に行くことになりました。
ジュエリーなど全く興味はなかったのに、その場の雰囲気に流された私は3年ローンで100万円のジュエリーを購入。
あとから調べたところによれば、ビデオ学習の施設もジュエリーの展示会も、いずれも某宗教団体が運営するものでした。
某宗教団体に入りかけた話【後編】- ADHDの「断れない」問題
親から引き継いだ生命保険を失効させかける
社会人になったタイミングで、父から生命保険の保険証券を受け取りました。
「これからは自分で保険料を払いなさい」、と。
大学在学中の4年間は、父が保険料を払ってくれていたものです。
当時22歳で生命保険になんて全く興味がなかった私は、この保険料の支払いを完全に忘れていました。
実家に通知が行ったようで、父に叱られ慌てて支払いましたが… あやうく失効させるところでした。
何年にも渡る彼氏との金銭トラブル
20代の頃、交際していた彼氏とは金銭トラブルが続いていました。
彼はフリーターで収入が不安定、その上、複数の消費者金融に借金がありました。
彼の生活に足りないお金を私が補填するという構図が長く続き、喧嘩が絶えませんでした。
貸付額は100万円を超えていたと思います。
その彼とはどうなったかって?彼=今の夫です。笑
トラブルは結婚後も含め、10年ほど続きました。
「お金の勉強会」で勧められた投資商品に70万円
一時期、会社の同期に誘われて「お金の勉強会」と称するワークショップに参加していました。
その最終回で、主催者からある投資商品を勧められたのです。
ライセンス費用と初回入金を合わせて約70万円でした。
内容についてはイマイチ理解していなかったのですが、同期も購入するというので、ついつられて…
一応詐欺ではなかったものの運用成績は芳しくなく、年々運用残高が減っていきました。
ポータブル電源とソーラーパネルを衝動買い
数年前、電気代が高騰するというニュースにビビり、ポータブル電源とソーラーパネルを半ば衝動的に購入しました。約24万円。
ベランダで電気を自給自足することで、将来的に元が取れれば… と思ったのです。
しかし電源もソーラーパネルも想像以上に重く、毎日ベランダに設置して発電するのは至難の業。
ほとんど使わないまま放置しているうちに、壊れてしまいました。
失敗の裏で続けていた、お金を育てる挑戦あれこれ
ここまでの失敗談を読む限り、とてもお金を貯められる人間には見えないのではないでしょうか…
でも実際には、20代、30代、40代と、時とともに私の資産はじわじわと増えていきました。
さまざまな失敗の裏で、同時にお金を育てるためにあれこれと動いていたからです。
企業型確定拠出年金への加入
新卒で入社した会社には、企業型確定拠出年金の制度がありました。
この制度は、会社が毎月お金を積み立ててくれ、自分で運用方法を選んで老後に備える退職金制度です。
社員は全員自動的に加入することになるため、自分で選択したわけではありませんでしたが…
それでも、この制度のある会社で10年近く勤務したことで、のちにiDeCoに移管する際、ある程度まとまった資金を手に入れることができました。
ボーナスはほぼ全額貯金にまわす
入社後しばらくは、給料を使い切る生活が続いていました。
しかし、借金のある彼氏と付き合ううちに、余剰資金のない生活というのがいかに恐ろしいかを知りました。
そこで、年2回のボーナスについては、端数の数万円だけを使い、大きな塊は貯金するようにしました。
お祝い金や子どものお年玉は全て定期預金へ
結婚祝い、出産祝い、子どもへのお年玉…
20代から30代前半にかけては、結婚や出産でよくお金をいただきました。
お祝いとしてもらったお金は、基本的には使わずに定期預金にしていました。
児童手当も、貯金していました。
自分で稼いだお金は割と適当に使ってしまう私ですが、人からいただいたお金に対しては「無駄にしてはいけない」という意識が働くんですよね… その点は良かったです。
iDeCoへの移管、少額の積み立てを継続
30代前半で転職し、新卒入社した会社を辞めました。
(転職自体は大失敗で、年収はガクンと下がってしまいました)
このタイミングで、企業型確定拠出年金からiDeCoに移管し、自己資金での積み立てを始めました。
とはいえ収入が本当に少ない時期だったので、毎月5,000円だけ。
5,000円というのは、iDeCoの最低拠出額です。
でも、この時期の「5,000円/月」の積み立てが、いまかなり効いていると感じます。
2015年、ビットコインを購入
2015年といえば、まだほとんどの日本人が、ビットコイン=あやしい、危ない、詐欺・・・ と思っていた時期ではないでしょうか。
私もおっかなびっくりではありましたが、どうしても興味を抑えられず購入しました。
2015年から2016年にかけて購入したビットコインを、今でもそのまま持っていれば億り人になれたかもしれませんが・・・ 残念ながらそうもいかず。
2017年、急騰前に売ってしまいました。
それでも2020年頃から再びコツコツ買い始め、私のポートフォリオ上少なくない割合を占めています。
変額保険に加入、10年間払込を継続
子どもの学資保険の相談を申し込んだところ、説明にやってきた営業マンに変額保険を勧められました。
説明を聞いて学資保険よりいいかも… と感じたのと、断りづらかったのとで契約をしてしまいました笑
今では「投資と補償は分けて考える!」というのが常識なのかもしれませんが、加入した変額保険に限って言えば、結果的にアタリだったようです。
昨年で保険料の払込を終えたばかりですが、解約返戻金はすでに払込保険料の総額を上回っています。
保険料の支払いには、主に児童手当を充てました。
ロボアドバイザーを手当たり次第に・・・
2020年、コロナ禍で帰省した際に、母から「WealthNavi」(AIが自動で資産運用するロボアドバイザーサービス)を始めたという話を聞きました。
興味が湧いた私は早速口座を開設、お試しのつもりで20万円を入金しました。
その後、同じくロボアドバイザーの「THEO」、おつり投資の「トラノコ」も立て続けに口座開設&入金。
THEOとトラノコはほどなくして解約、つみたてNISAに資金を移しましたが、WealthNaviは比較的評判が良かったのでそのままにしておきました。
約6年運用し、この記事を書いている数日前… 次男の歯科矯正費用のために解約しました。
追加入金はほとんどしなかったのにも関わらず、税金を差し引いても60万円弱にはなりそうで、やってよかったと思っています。
非課税のメリットにやっと気づく… つみたてNISAスタート
その後いろいろと調べるうちに、ロボアドバイザーよりNISAを優先すべきだと気づきました。
NISA口座で運用した資産の利益は非課税。これを利用しない手はありません。
2020年当時のNISAは「NISA」か「つみたてNISA」かの選択式で、私はつみたてNISAを選びました。
ほぼ同時に、息子2人の「ジュニアNISA」口座も開設。2023年の制度終了がすでに決まっていた時期でしたが、それでも活用できるメリットがあると判断しました。
過去にコツコツ貯めてきたお金や、お年玉・お祝いとしていただいたお金が、ここでようやく投資の原資として活きることになりました。
新NISAで、投資の幅が広がった
2024年、「新NISA」制度がスタートしました。
それまで私はつみたてNISAでインデックスファンドの積み立てをしていましたが、新NISAのスタートにより国内個別株も非課税で扱えるようになりました。
配当金も、売却益も非課税!
特定口座で細々と保有していた国内株を一旦売却、全て新NISA口座で買い直しました。
現在は、iDeCoと新NISAを両輪として資産形成を進めています。
失敗の総額より、育てた総額が大きければいい
2026年6月現在、世帯資産は合計4,000万円ほどまで育ちました。
前半の「失敗」と、後半の「取り組み」… 同じ人間の話とは思えないかもしれません。
でも紛れもなく、どちらも私自身が、時に同時並行でやってきたことです。
ADHDはお金との相性が悪いと言われます。そして実際、その傾向は確かにあります。
衝動性が強く誘惑に弱いので「つい」使ってしまうことは多いし、断るのが苦手なせいで不要なものを高額で買ってしまうことも少なくない。
でも、だからといって資産形成を諦める必要はありません。
ADHDだからこそ、通常であればためらってしまうような判断にも踏み出せることがあります。
ロボアドの口座開設も、ビットコインの購入も、興味を持ったタイミングで行動してみた結果です。
脳内の多動を情報収集に向ければ、むしろ武器になることもある。
「失敗」してはいけないわけではありません。
失敗の総額より、取り組みによって育てた総額の方が大きくなれば、それで資産形成はできる。
それが私の、今ところの結論です。

