「もしかしたら自分はADHDかもしれない」と思いながらも、受診をためらっている人は意外と多いのではないでしょうか。
「ADHDっぽい」症状のために、日々の生活の中で困っていることはたくさんある。
でも一方で、自分の「ADHDっぽくない」側面も知っている… だから確信が持てなくて、迷ってしまう。
私も、そんなふうに感じていたひとりでした。
私の「ADHDらしからぬ」側面
ADHDといえば、落ち着きがない、お金や時間にルーズ、仕事でうっかりミスを繰り返す… といったイメージがあります。
でも、実際の私は一般的なADHDのイメージと重なる部分もある一方で、全く重ならないどころか正反対、といえる部分も少なくありませんでした。
私を惑わせていたのは、特に以下に挙げるような、自分のキッチリした部分でした。
遅刻をしない
ADHDといえば一般的に、時間にルーズで遅刻が多い、というイメージがあると思います。
でも、私は遅刻をしません。
小・中・高と、一度も遅刻なし。
朝は必ず目が覚めて、朝礼前に登校する人間でした。
どんなに学校に行きたくない日でも。
会社員としては約12年の経験がありますが、その間も遅刻をしたことは一度もありません。
どんなに仕事が辛い日でも。
ひどい胃腸炎で休んだことが一日だけありますが、それ以外は欠勤もありませんでした。
(子どもの体調不良で早退、欠勤したケースは除きます)
プライベートの待ち合わせでも、10分以上前には到着して相手を待つタイプです。
むしろ「遅刻」というものが未知の体験すぎて、万が一遅刻をしたら何が起こるのか、どんな気持ちになるのか….まったく想像できず、いまでも恐怖を感じているくらいです(笑)
仕事でのミスは少ない
仕事でのミスは、「なかった」とは言いません。
でも、周囲と比べて特段ミスが多い方だったとも思いませんし、同じミスを繰り返すこともありませんでした。
締め切りを忘れることもありませんでした。
人事評価や、同僚からの評判も悪くなかったと思っています。
ただ、これは人より早く出社したり、仕事を家に持ち帰ったりするなど、プライベートを犠牲にすることで保っていた評価でもあったのですが。
ADHDのこうした行動を、「過補償」と呼ぶのだということは最近知りました…
いずれにしても、「仕事でうっかりミスを繰り返す」というADHDの一般的なイメージとはかけ離れていたため、会社員時代に自分のADHDを疑ったことは一度もありませんでした。
お金の管理はむしろ得意?!
ADHDというと、お金にルーズで、計画性なくお金を使ってしまったり、借金を繰り返したり… というイメージがあるかもしれません。
では私はどうかというと、紆余曲折を経て現在は「お金の管理は得意なほう」という自覚があります。
「現在は」と書いたのは、過去にお金にまつわる失敗がないわけではないからです。
大学時代、一人暮らしをしていた頃は、料金未納でよくガスや電気、ケータイが止まったりしていました。
20代の頃は、欲しくもない基礎化粧品セットやジュエリーをローンで買わされた(このあたりについては改めて書く予定です)こともありました。
でも20代後半にはそのような失敗もなくなって、貯金、そして資産運用もできるように。
NISAやiDeCoを活用して、40代のいま、4,000万円近くの資産を築くことができています。
資産形成が比較的できていた点も、「やはり私はADHDではないのかも」と思わせる要因でした。
子どものことはきちんとできる
以前の記事で、私が「健康診断を2年スキップした」、「虫歯を放置した結果、抜歯になった」と書いているのを見て、
「おいおい、子どもは大丈夫なの…?」
と心配してくださった方もいるかもしれません。
確かに、私はセルフネグレクト気味なところがあり、自分のことはだいぶ放ったらかしです。
買い物が億劫すぎて服は夫のお古を適当に着たりしているし、髪も長いこと切らなかったりするし…
でも、子どものことは比較的やれていると思います。
乳幼児健診・予防接種はもれなく受けましたし… 何なら長男の花粉症治療(舌下免疫療法)は3年続けているし、男子HPVワクチンの接種票も取り寄せたし。
子どもたちの服や靴はシーズンごとに買い、学校の持ち物もちゃんと用意します。
集金も、提出書類も忘れません。
お弁当が必要な日は、早起きして作ります。くるくる卵焼きは得意です!
基本的なことではありますが… でも、子どものこととなると特段ADHDっぽくもないな、と思うのです。
自分のこととなると、基本的なことすら難しいのに。
受診を迷っているあなたへ
このように、私には「いかにもADHDっぽい」特徴がたくさんある一方で、「ADHDっぽくないな…」と感じる点もたくさんありました。
だらしない部分と、妙にきっちりしている部分が共存していて、自分でも確証がもてない感じ。
でも実際に受診してみると、その結果はやはり「不注意優勢型のADHD」でした。
つまり、遅刻をしなくても、仕事でのミスが少なくても、お金を貯められても、子どもの世話ができたとしても、ADHDの可能性はあるということ。
ADHDは人それぞれに現れ方が違い、強みと弱みが極端に混在する障害です。
だからこそ自己判断せず、専門医に診断してもらうことが大切なのではないでしょうか。

